この今、2020年代においても、決して他人事ではないお話です。 このコロナ禍においても、政府が弱者を容赦なく切り捨てたこととどこか通底するような所もあります。
処世術としての奴隷根性は誰もが持ってる。ただそれに気づかない人の方が多い。
大杉栄は、明治~大正期に活躍した無政府主義者です。 この作品を読めば、彼が望んでいた理想像を知ることができます。 政府という絶対的な権威に服従するだけの国民。この政府と国民の関係に異議を唱えました。 しかし、大杉栄は危険思想を持つ者としてマークされていました。 1923年の関東大震災の混乱に乗じて、彼の妻である伊藤野枝と共に、甘粕正彦憲兵大尉によって殺害されました(甘粕事件)。
人は本質的に自由であるのに、なぜ服従し自由を毀損しているのか?という問に簡潔に応える名著。