07 奥女中
岡本綺堂
心の優しい娘さんですね。半七捕物帳、いいですね。
最後のお蝶の決断が、この話に清々しさをもたらしている。月並みな表現でいうところの『一服の清涼剤』といったところである。
ユニーク
シリーズ中、今のところ一番、面白い。さらりとした小味で読後感が良い。文久二年に参勤交代制度が実質終わったのが分かる。新撰組ができる一年前、江戸時代の最末期に市井の民と武家との微妙な絡み合い。これに似たような事は、けっこうあったのではないか。