人間は一生、人間の愛憎の中で苦しまなければならぬものです。逃れ出る事は出来ません。忍んで、努力を積むだけです。 —— 太宰治 《竹青》
伯父の妾とかいう 年上で ひからびた女と一緒になったのが けちのつき始めである。 男が 逃げ出している間に 女は大病を患い 損得ずくで 心を入れ換える。 男はよりを戻して 再び 女と暮らすことになる。 人間辛抱だと 言いたいのかも しれないと感じた。
鳥や猫に生まれたら幸せでいいな・・・と思ったことのある人にお勧め。
多数の故事、ことわざが 出てくるので 改めて使い方を確認できたり、知らなかった言葉を知り、面白かった。 人間は 楽しみだけの世界を求めるのではなく、苦しみ悩んで生きて生きて行くようになっているということか。 意味深い内容だった。
太宰治の傑作の1つ美しい文章と結末。ぜひ一読してもらいたい。