「南京の基督」の感想
南京の基督
なんきんのキリスト
初出:「中央公論」1920(大正9)年7月

芥川竜之介

分量:約28
書き出し:一或秋の夜半であつた。南京《ナンキン》奇望街《きばうがい》の或家の一間には、色の蒼《あを》ざめた支那の少女が一人、古びた卓《テエブル》の上に頬杖をついて、盆に入れた西瓜《すゐくわ》の種を退屈さうに噛み破つてゐた。卓《テエブル》の上には置きランプが、うす暗い光を放つてゐた。その光は部屋の中を明くすると云ふよりも、寧《むし》ろ一層陰欝な効果を与へるのに力があつた。壁紙の剥《は》げかかつた部屋の隅には、...
更新日: 2024/04/30
19双之川喜41さんの感想

 新聞で ふれていたので 再読してみた。筋金入りの 信仰というものを 示している ようでもあり 浅ましい 金儲け主義の 偽宗教の 某塔何時狂会の 対極にあると 感じた。

更新日: 2022/01/08
karinoさんの感想

何とも不思議な話というか、何というか…。「蜘蛛の糸」とかに通じるものがあるのかな?昔、この話を原作にした映画を見たことがあるのだが、全く違った気がする。谷崎潤一郎の「秦淮の一夜」を読んでみたくなった。

更新日: 2020/12/02
19双之川喜41さんの感想

 気立てのよい売春婦である金花は 敬虔な基督教徒である。 あるとき 重い梅毒にかかり うつすことを 気遣い 客を拒むようになったけど 基督に似た客と 寝た結果 病気は快癒した。 金花は 信仰の賜物と思う。 高みに達した作と 感じた。

更新日: 2018/03/21
dedee3a0462bさんの感想

気付かなければ、知らなきゃ良かったとかありますよね(^^) 彼女にとっては本当の基督様だったのでしょう