「なまけ者と雨」の感想
なまけ者と雨
なまけものとあめ

若山牧水

分量:約5
書き出し:降るか照るか、私は曇日を最も嫌ふ。どんよりと曇つて居られると、頭は重く、手足はだるく眼すらはつきりとあけてゐられない様な欝陶しさを感じがちだ。無論為事は手につかず、さればと云つてなまけてゐるにも息苦しい。それが静かに四辺《あたり》を濡らして降り出して来た雨を見ると、漸く手足もそれ/″\の場所に帰つた様に身がしまつて来る。机に向ふもいゝし、寝ころんで新聞を繰りひろげるもよい。何にせよ、安心して事に当...
更新日: 2019/10/24
19双之川喜41さんの感想

 牧水は 曇った日が苦手らしく  心体にも 影響をきたすので  仕事が 捗らなくなってしまうようである。 雨になると  興趣がわくらしく 降る雨みれば 春秋に行ける  などと言っている。 心だけではなく  体も繊細にできているのかもしれないと感じた。

更新日: 2018/10/28
手前の味噌漬さんの感想

うつくしい景色を、うつくしい文章で、やわらかく、やさしく綴ってある。 このひとの視る景色は、相当にうつくしいもので、それを視ることができる心映えが、いかにもものやわらかに、やさしく語りかけてくるような気がする。