「鰊漁場」の感想
鰊漁場
にしんぎょじょう

島木健作

分量:約63
書き出し:一赤い脚絆がずり下り、右足の雪靴《つまご》の紐が切れかかっているのをなおそうともしないで、源吉はのろのろとあるいて行った。やっと目的地についたという安心も手伝って、T町の入口にさしかかった頃には、飢えと疲れとで彼はそのままそこの雪の上にぶったおれそうだった。角の駄菓子屋で塩あんの大福を五銭だけ買い、それを食いながら、街路の上にようやく人通りの増して来た町のなかへ彼は這入って行った。長い道のりのあい...
更新日: 2024/04/30
19双之川喜41さんの感想

 渡り歩きの 労働者は 半端者で 引き立てようがない。怠業を 武器に 嫌がる 旦那から 金を 引き出すけど その 大切な 金を 酒と 遊興費に 一晩で 使い 尽くしてしまう。まるで 笊に 水を 溜めようと 悪あがき しているのと 変わらないでは ないか。アル中患者が 国民の 大半を占め 彼らの 熱烈な 支持で 成り立っているような 某国も 何を し出すか 周辺国を 不安に させるだけで 支配者も 底辺も みんなで 狂えば 怖くない。

更新日: 2017/01/01
皮鳥さんの感想

あまり暗さのない作品。当時の北海道の漁場ではこんな生活だったのかとも考えた

更新日: 2016/12/25
99c2bc15d751さんの感想

先日小樽を旅行したばかりなので、より身近に感じられました。搾取する側、される側の関係はいまと同じかもしれません。 それにしても山本は何者だったのか?と疑問が残りました。