「乱世」の感想
乱世
らんせい

菊池寛

分量:約41
書き出し:一戊辰《ぼしん》正月、鳥羽伏見の戦で、幕軍が敗れたという知らせが、初めて桑名藩に達したのは、今日限《きょうぎ》りで松飾りが取れようという、七日の午後であった。同心の宇多熊太郎という男が、戦場から道を迷って、笠置を越え、伊賀街道を故郷へと馳せ帰って来たのである。一藩は、愕然とした。愕然としながらも、みんな爪先立てて後の知らせを待っていた。公用方の築麻市左衛門が帰って来たのは、十日の午前であった。彼は...
更新日: 2022/04/18
19双之川喜41さんの感想

 男は 新婚なので 軟禁されている 寺から見えた獄門台に 吊るされるものと 早とちりして 脱走してしまう。 菊池は 筋立ての名手とは言え やや 詩味に欠ける運びは 否めない。 乱世でなければ 平凡な生涯を 送れただろうに 哀れであると感じた。

更新日: 2017/02/28
b9ef941530ccさんの感想

菊池寛の乱世は、例のごとく幕末の武士を描いたもの。内容はやはりつまらん。菊池寛の作品はどうも合わないというか、面白くない。司馬遼太郎の歴史小説は面白いが、直木三十五といい、この時期の大衆文学作家は時代劇描写が多く、歴史小説と見てもつまらん。