菊池寛
男は 新婚なので 軟禁されている 寺から見えた獄門台に 吊るされるものと 早とちりして 脱走してしまう。 菊池は 筋立ての名手とは言え やや 詩味に欠ける運びは 否めない。 乱世でなければ 平凡な生涯を 送れただろうに 哀れであると感じた。
菊池寛の乱世は、例のごとく幕末の武士を描いたもの。内容はやはりつまらん。菊池寛の作品はどうも合わないというか、面白くない。司馬遼太郎の歴史小説は面白いが、直木三十五といい、この時期の大衆文学作家は時代劇描写が多く、歴史小説と見てもつまらん。