名だたる庭師の 作庭による 庭が 長い年月をへて 停車場になるまでの 紆余曲折が 描かれている。 圧巻は 植え込んだ庭木を 斬り倒し 意味なく 掘ったり 埋め戻したりする 認知症の当主の 奇行であると感じた。
わびさびというか、せつなさというか、あっけなさというか。
凄い作品だ。
維新後、没落していく或る旧家の日常の移り変わりを、庭を中心に据えた視線で描いた作品。父から長男、さらに次男へと家督は移ってゆき滅亡に邁進して行くが放蕩者の次男はある日ふとした夢をいだく。 美を追求する様ははかなくも一縷の希望を見せて読後感は爽やか。 なお、冒頭のあたりに登場する井月という俳人は、つげ義春が漫画で詳しく描いている。