「生まれいずる悩み」の感想
生まれいずる悩み
うまれいずるなやみ

有島武郎

分量:約135
書き出し:一私は自分の仕事を神聖なものにしようとしていた。ねじ曲がろうとする自分の心をひっぱたいて、できるだけ伸び伸びしたまっすぐな明るい世界に出て、そこに自分の芸術の宮殿を築き上げようともがいていた。それは私にとってどれほど喜ばしい事だったろう。と同時にどれほど苦しい事だったろう。私の心の奥底には確かに——すべての人の心の奥底にあるのと同様な——火が燃えてはいたけれども、その火を燻《いぶ》らそうとする塵芥...
更新日: 2017/08/04
80905beaca2eさんの感想

悩みを抱える人に捧げる祈りの物語。日々の営みのなかで、燻る不満や苦しみに寄り添い、エールを送ってくれているように感じた。壮大な自然と心の描写が沁みた。

更新日: 2016/01/26
89cd11eb771eさんの感想

何度読んでも、感動する。北海道の自然描写が素敵だ。 若き日の煩悶を思い出す