「悠々荘」の感想
悠々荘
ゆうゆうそう
初出:「サンデー毎日」1927(昭和2)年1月

芥川竜之介

分量:約6
書き出し:十月のある午後、僕等三人は話し合いながら、松の中の小みちを歩いていた。小みちにはどこにも人かげはなかった。ただ時々松の梢《こずえ》に鵯《ひよどり》の声のするだけだった。「ゴオグの死骸を載《の》せた玉突台《たまつきだい》だね、あの上では今でも玉を突いているがね。……」西洋から帰って来たSさんはそんなことを話して聞かせたりした。そのうちに僕等は薄苔《うすごけ》のついた御影石《みかげいし》の門の前へ通り...
更新日: 2022/02/22
19双之川喜41さんの感想

 茅葺き屋根の西洋館というのは 初めて きいた。 散歩の途中に 人影のない 古びた別荘に 入り込み 色々と 想像を逞しくして 語り合う。 不思議な魅力のある小品と 想った。