大戦の反省によって書かれた、これからの日本の進むべき道。 これとは違う形で日本は発展を遂げたが、気を緩めるとここに書かれている最悪の事態に陥ってしまう。注意せねばならない。
石原莞爾という人が、いかに先見の明を持っていたか。 この文章を読めば一目で理解できる。 同時代に生きていた人々の、彼に惚れ込む様が、なかなか分からずにいたが、こんな事を言う人が側にいたら、やっぱりきっと惚れ込んでしまうだろう。 同時に、こんな論を立てる人を、軍で許容できないのも、わかる気がする。 とにかく、自分がその歴史的事実から作り上げていた石原像が、いかに浅薄であったかを知った思いでいっぱいだ。 そう、自分も石原莞爾という人に、かなり強く惹かれてしまったようだ。
昨年安保法制が通り、今日本国民が綺麗事抜きで外交について真剣に考えるいい機会だと思います。 なぜ過去にあのような戦争が起きたのか、教育として戦争の悲惨さを語り継ぐことも大切ですが、こういう話をしっかりしていく事を忘れてしまっては、ただの悲しい話で終わってしまいます。本当の意味での反省とはこういう事なのだと感じました。
凄まじい主義主張だった。こんな思想を持ち、また文章化出来る人が日本に存在したということが驚きである。戦後70年、節目の年もあと少しで終わる。IS 、フランスのテロ事件、国内では安保改正等々、国際平和を如何に繋いで行くべきかを考える機会の多い一年だったように思う。 本著をそのまま鵜呑みにすることは出来なくとも良い。生きる時代が違うのだから、当然のことだ。だが、その時々の主義主張や思想を本著のように正々堂々、裏表なく書き留め、世に残していくことが、歴史の一端を担うという意味で如何に重要なことなのかを強く感じた。