「往生絵巻」の感想
往生絵巻
おうじょうえまき
初出:「国粋」1921(大正10)年4月

芥川竜之介

分量:約9
書き出し:童《わらべ》やあ、あそこへ妙な法師《ほふし》が来た。みんな見ろ。みんな見ろ。鮓売《すしうり》の女ほんたうに妙な法師ぢやないか?あんなに金鼓《ごんぐ》をたたきながら、何だか大声に喚《わめ》いてゐる。……薪売《まきうり》の翁《おきな》わしは耳が遠いせゐか、何を喚くのやら、さつぱりわからぬ。もしもし、あれは何と云うて居りますな?箔打《はくうち》の男あれは「阿弥陀仏《あみだぶつ》よや。おおい。おおい」と云...
更新日: 2020/11/19
19双之川喜41さんの感想

 阿弥陀仏に 会うという 気が触れたと 思われている にわか法師は 木ノ上で 絶命するけど 遺骸の口には 真っ白な 蓮華が 咲いていた。台詞だけから 構成されているのに 静かな 感動が こみあげる。