「妖怪年代記」の感想
妖怪年代記
ばけものねんだいき

泉鏡花

分量:約33
書き出し:一予が寄宿生となりて松川《まつかは》私塾に入《い》りたりしは、英語を学ばむためにあらず、数学を修めむためにあらず、なほ漢籍を学ばむことにもあらで、他《た》に密《ひそか》に期することのありけるなり。加州《かしう》金沢市|古寺町《ふるでらまち》に両隣《りやうどなり》無《な》き一宇《いちう》の大廈《たいか》は、松山|某《なにがし》が、英、漢、数学の塾舎となれり。旧《もと》は旗野《はたの》と謂《い》へりし...
更新日: 2022/04/18
19双之川喜41さんの感想

 男の 妾への 寵愛ぶりは  同輩から 妬まれていたので  泥酔した妾を 用人の部屋に 引きずり 入れてあらぬ疑いを かけさせるように仕向けたところ 妾の旦那は まんまと引っかかり 残虐な方法で 用人と妾を惨殺したという いわくのある 古家で 次々と奇怪な事件が起きるけど 珍しく 謎解き 仕立て になっていて 解決へと向かう。

更新日: 2022/03/13
ハルチロさんの感想

作品名から想像していた展開と異なり、予想だにしなかった結末であった作品でした。話の途中までは、よくある怪談の展開なので、この結末には、少々呆気にとられた感があります。しかし、こういう展開は、個人的には、面白いと思います。文章自体は、講談調なので、慣れていないと読み難いかもしれません。しかし、この結末を読むと、講談というよりは、落語の怪談ーー滑稽噺ーーを思われることでしょう。「正体見たり、枯尾花」‥‥でしょうか。

更新日: 2021/06/22
2014ba696804さんの感想

怖すぎワロタ

更新日: 2019/04/29
MidrinoKyleさんの感想

これぞ泉鏡花のTHE 女怪。 血のしたたるような迫力ある過去の因縁話の描写から、現在の怪現象への探求、小冒険まで終始ワクワクできる作品。 怖いながらもどこか愛らしい滑稽さもある短編でした。