「お富の貞操」の感想
お富の貞操
おとみのていそう
初出:「改造」1922(大正11)年5、9月

芥川竜之介

分量:約23
書き出し:一明治元年五月十四日の午《ひる》過ぎだつた。「官軍は明日夜の明け次第、東叡山彰義隊を攻撃する。上野|界隈《かいわい》の町家のものは※々《そうそう》何処《どこ》へでも立ち退《の》いてしまへ。」——さう云ふ達しのあつた午過ぎだつた。下谷町《したやまち》二丁目の小間物店、古河屋政兵衛《こがやせいべゑ》の立ち退いた跡には、台所の隅の蚫貝《あはびがひ》の前に大きい牡の三毛猫が一匹静かに香箱《かうばこ》をつく...
更新日: 2022/02/15
19双之川喜41さんの感想

 明治元年に  官軍は  明日  東叡山の 彰義隊を攻撃するから  町屋のものは立ちのけ との命を受け 小間物屋は 全員 立ち退いた。 その家の奉公人の乙女は  猫を助けるために 戻ってきて  潜んでいた 拳銃を持った 乞食から 言うことを聞かないと 猫 を殺すと脅されたけど 何事もなく終わった。 それぞれの思惑を  推量 する 楽しみが残されている。