「デパートの絞刑吏」の感想
デパートの絞刑吏
デパートのこうけいり

大阪圭吉

分量:約30
書き出し:多分|独逸《ドイツ》物であったと思うが、或る映画の試写会で、青山喬介《あおやまきょうすけ》——と知り合いになってから、二カ月程後の事である。早朝五時半。社からの電話を受けた私は、喬介と一緒にRデパートへ、その朝早く起こった飛降り自殺のニュースを取るために、フルスピードでタクシーを飛ばしていた。喬介は私よりも三年も先輩で、かつては某映画会社の異彩ある監督として特異な地位を占めてはいたが、日本のファン...
更新日: 2018/07/02
ハルチロさんの感想

絶妙な題名であると思う。捜査過程で、指紋鑑定が事件解明の鍵を握っている点が、現代的であり、80年以上前に書かれた作品とは思えないほど、すんなり読了できる。作中に、デパートの屋上に虎が飼われている旨の記述がある。今でこそ考えられないが、昭和30年代頃までは、デパートの屋上に小動物園みたいな展示があったことを覚えている。懐かしい。

更新日: 2017/05/05
0cf353da39e7さんの感想

面白い! ちらっと虎がでてきたのでモルグ街方面のお話かと思いきや。題名が秀逸。