「死の快走船」の感想
死の快走船
しのかいそうせん
初出:「新青年」博文館、1933(昭和8)年7月号

大阪圭吉

分量:約78
書き出し:一太い引きずるような波鳴りの聞えるうらさびた田舎道を、小一時聞も馬を進ませつづけていた私達の前方《まえ》には、とうとう岬の、キャプテン深谷《ふかや》邸が見えはじめた。藍碧の海をへだてて長く突出《つきだ》した緑色の岬の端には、眼の醒めるような一群の白堊館が、折からの日差しに明々《あかあか》と映えあがる。向って左の方に、ひときわ高くあたかも船橋《ブリッジ》のような屋上露台《テラス》を構えたのが主館《お...
更新日: 2018/07/04
ハルチロさんの感想

テレビの2時間サスペンス・ドラマの台本を読むがごとき感覚で読了出来る推理小説です。題名からも察せられる通り、海が舞台となります。小型帆船に見識のある方、英国の海洋サスペンス小説に興味のある方などは、より楽しめる作品かと思います。

更新日: 2015/12/29
6d0b45823c7fさんの感想

フェアな本格ミステリを指向している点は非常に面白く読めた。しかし、ダミーの解決を退ける理由が「そんなに都合よく条件ピッタリの人物が犯人であるハズがない」とゆーのはいかがなものかと・・・