雙之川喜1941 お前が やらかすなら 俺だってと 気を 楽に しておいて 悪事に 走る。はた目 から あれこれ 攻め 立てても ならば どうすれば 非難を 受け ないで すむのか 教えて やってくれ。なにしろ 食うに 事欠いて 貧窮の どん底から すこしでも 浮かび 上がるための やむを 得ない 行動 とも 言える。作者が 末尾の 行の 推敲に 心を 砕いた 意気込みも また 凄い わざだと 感じ 入りました。本稿は 推敲 前。
短いから読みやすくていいと思う。ちょっとした時間に読める。
地獄変は挫折したけど、羅生門はありえんくらい読みやすいね。時々読みたくなる作品。
昔の話
高校の時に読んだのが懐かしかった
まぁまぁ良かった
よかったと思います
めちゃ短いんだね。知らなかった。この短編を黒澤明がどのように傑作映画にしたのか気になります。
主人公のブレブレなところがリアルでいい。 身ぐるみ剥がれた老婆はきっと死んで主人公は盗みで生きてくんだろうな。 でもそれは悪か?
以前、読んだことがあったのですが、覚えていなかったようで、今回また改めて新鮮な気持ちで読みました。社会に出て理不尽さに人の正義とは??と問いたくなるのですが、そういうものだと言われたようで、人は自分に都合の良い理屈が正義となるのだと、肯定されたようで、すこし受け入れがたい内容でした。しかし、その人の心情と心の動きをシンプルに書かれた本であったと思います。
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表現がいちいち小洒落ていて読んでいて楽しかった!
私は、「下人の行方は誰も知らない」と言う最後のフレーズがとても大好きです!モヤッとした後味が残る感覚が読者に作品を印象深く残してくれます。結末が人によって変わるのも良いですよね。 ここに載ってるのは一番最初に掲載されたもので、下人の行方は〜に改変する前の「下人は、既に、雨を冒して、京都の町へ強盗を働きに急ぎつつあった」で終わってましたね。こっちは、落ちはひとつに絞られるぶん、「雨を冒して」などの小洒落た表現に心を奪われます。 どうして、最後の一文を変えたのか。それを考えるのも楽しいです! 最初から、情景が細かく描写されていて、情景が目の前に広がるのも大きな魅力だと思います。細かく描写すると言っても、単に「〇〇に〜があり、季節は〇〇の頃」と直接説明するのではなく、上手く自然を利用して表現していて、とてもオシャレだなと思います。それに伴った人間の心理表現も凄くて、そんなに頁数がある訳では無いのに、とても満足感があります!自分が下人の立場だったらどうなるだろうか。想像力掻き立てる、大好きな作品です!
老婆のある種の開き直りを目前とし、45日盗人をせずにいた男は悪事に走った。それは生への強い執着か。 悪事を働いても女のように命を落とす。老婆であっても悪事を働かねば生きてはいけぬことを悟ったのだと思う。人間はつくづく自分の命が大切であることをありありと描いているのだと思う。
中学生?の時読んだ記憶がある。老婆から衣服を奪い取り闇に消えていくってとこしか印象がなかった。 下人の置かれてる立場での感情の振り幅の大きさ。善にも悪にもなりえる一瞬一瞬。「生きる」を本能のみでは行えない人間。 最後のシーンの老婆は何を思ったのだろうか?
「生きるため」に心が荒む感覚。 学生の時は下人も老婆もどうしようないな、などと遠巻きに思っていましたが、社会人になって読むとこれが身近に感じられてしまって苦い気持ちになります。 ある意味大人になったと感じることのできる、二度は読みたい物語ですね。
自己の目線だけでは見えなかった行動原理が見えてしまうことで、逆にそれが悪につながるとは。正の方向へ向かわないのが良い。まさしく人間のエゴですね。
常に1歩引いた視点でありながら、下人の今の状況や心情が描かれることでまるで下人の守護霊のように羅生門の出来事を観察した。しかし、最後に読者は老婆側の視点に立たされることになる。そこで、それまで常に共に居た下人は闇に消えたことが明らかになり、ついに読者にも観測できない存在になった。盗人となる下人はこれから闇の中で生きていくだろう。これまでは人に見られても気にする必要のない立場だった下人が誰にも見られるべきでない盗人になった転換を表現しているのかなと思う。
簡潔な作品だと思った。自分の中の哲学や倫理観がまだ確立されていないことや、実際にそれを使う場面にあった際、本当に保っていられるのか、揺らぐのだとしたらどのような姿勢で揺らぐべきかなどについて考えさせられた。
よかった