「湯ヶ原ゆき」の感想
湯ヶ原ゆき
ゆがわらゆき

国木田独歩

分量:約41
書き出し:一定《さだ》めし今《いま》時分《じぶん》は閑散《ひま》だらうと、其《その》閑散《ひま》を狙《ねら》つて來《き》て見《み》ると案外《あんぐわい》さうでもなかつた。殊《こと》に自分《じぶん》の投宿《とうしゆく》した中西屋《なかにしや》といふは部室數《へやかず》も三十|近《ぢか》くあつて湯《ゆ》ヶ|原《はら》温泉《をんせん》では第《だい》一といはれて居《ゐ》ながら而《しか》も空室《あきま》はイクラもない...
更新日: 2022/02/13
19双之川喜41さんの感想

 小田原から熱海までの人車鐵道は 下りは御者が喇叭を吹き 登りは 人夫が 押し上げる。まず 2臺の三等車 次に1臺のニ等車が 列なる。門川で降りて さらに 人力車に乗り換えて 湯ケ原の渓谷に たどり着く。芥川の名作 トロッコは この鐵道の完成前を 描いたものである。最近 小田原城を 眼下に見下ろせる図書館ができたりして 賑わっている。隔世の感があると 想った。