「蜘蛛」の感想
蜘蛛
くも
初出:「文学時代」1930(昭和5)年1月号

甲賀三郎

分量:約29
書き出し:辻川博士の奇怪な研究室は葉の落ちた欅《けやき》の大木にかこまれて、それらの木と高さを争うように、亭々《ていてい》として地上三十尺あまりにそびえている支柱の上に乗っていた。研究室は直径二間半、高さ一間半ばかりの円筒形で、丸天井をいただき、側面に一定の間隔でおなじ大きさの窓が並んでいた。一年あまり風雨にさらされているので、白亜の壁はところどころ禿げ落ちて鼠色になり、ぜんたいは一見不恰好な灯台か、ふるぼ...
更新日: 2022/06/14
阿波のケンさんさんの感想

蜘蛛と回転式の研究所が殺人の兇器に、このトリックは初めてだ。