小酒井不木
嵐の晩てっきり小坊主は和尚に殺され蝋燭にされると読者に思わせるが最後にドンデン返しというお話し。
不気味なタイトルに、嵐の夜に和尚が語る猟奇的な告白、オチがキレイに決まってお見事。
自分の罪悪を告白する和尚様に、さて法信はどうするのか。たとえ作り話だったとしても、阿弥陀如来様の前で、自分の命のためなら人殺しでもしますと言ってしまった法信は、これからも仏の道を歩んで行けるのだろうか。100年近く前に書かれた作品とは思えないほどおもしろかった。