「山県有朋の靴」の感想
山県有朋の靴
やまがたありとものくつ
初出:「講談倶楽部 十二月号」1933(昭和8)年

佐々木味津三

分量:約39
書き出し:一「平七《へいしち》。——これよ、平七平七」「…………」「耳が遠いな。平七はどこじゃ。平《へい》はおらんか!」「へえへえ。平はこっちにおりますんで、只今、お靴《くつ》を磨《みが》いておりますんで」「庭へ廻れ」「へえへえ。近ごろまた東京に、めっきり美人がふえましたそうで、弱ったことになりましたな」「またそういうことを言う。貴様、少うし腰も低くなって、気位《きぐらい》もだんだんと折れて来たと思ったらじ...
更新日: 2019/10/24
19双之川喜41さんの感想

 平七は 時代の激動に 立ち位置が定まらず 山県の小男をして やり過ごしている。 お雪は 有朋の靴にしがみついて斬られ 平七は靴を抱えたまま 自死する。 志の高い 名作と感じた。