03 第二部上
島崎藤村
島崎藤村の『夜明け前』第二部上は、ペリー来航の顛末から、大政奉還、維新政治と変わり行く日本を克明に描いてる。特に妻籠宿を舞台に江戸時代のしきたりが文明開化と共に変わって行く過程での戸惑い等、社会が大きく変わって行くことに、古代の復活を夢見る、武家社会に代わる天皇政治を求める平田篤胤門人たちの弟子に当たる半蔵とその妻や家族、妻籠宿の人々の思いや戸惑い等も描かれる。新しい時代を迎える当時の妻籠宿の人々の生活の変化を描いた作品。