「ある眼」の感想
ある眼
あるめ

竹久夢二

分量:約3
書き出し:ある眼竹久夢二「あんな娘をどこが好いんだ、と訊かれると、さあ、ちよつと一口に言へないが」さう云つて、画家のAは話し出した。彼女はただ普通のモデル娘として、私の画室に通つてきてゐたのです。私も特別、彼女に注意を払つてもゐませんでした。それほど、彼女は、ただの娘でした。年は十七八だつたでせうか、身体が大きいからと言つて、そのころ肩揚をおろしてゐました。彼女は、見たところそんな風で、人物にも性情にも特長...
更新日: 2019/10/19
748221ae93b0さんの感想

フレッシュな他愛もない、若々しい女性の一仕草を描いていますね。瑞々しい文章です。

更新日: 2017/09/29
語彙力の無い人さんの感想

美しい眼の少女と画家さんの話。 絵には出来ない美しさがある。

更新日: 2016/11/13
bde664d2b733さんの感想

少女の無防備な姿に神々しさを感じたということか。決して美人なわけではないが不思議な魅力のある人というのは、ある種のフェチズムを感じさせる。 意味ありげな視線や言葉には受けとる側の想像が反映され、深い意味があるのではないかと神秘的に感じてしまうものである。

更新日: 2016/03/12
179601479c31さんの感想

主人公にはストーカー癖があるのではないかと、心配。 でも女性の"まぁ"という返事はエロスを感じるのは分かるかもなぁ

更新日: 2016/03/07
さとうさんの感想

形に残しておけない日常の隙間にあるそれ、例え様がないが、その儚い感じと頭の中にひっかかり続ける感じはきっと誰にも覚えがあると思います。

更新日: 2015/09/12
a5ac6a3c331fさんの感想

人の表情の不思議。無意識のうつくしさ。そのときにしか 感じられない かけがえのない一瞬。 この作者だからこそ みつけられた世界なのでしょう。

更新日: 2015/09/12
5d669367f4f7さんの感想

竹久夢路は日々女性を観察しながらうつくしいところ、魅力的なところを見つけて心得ているのだな だからあのような魅力的な女性が描けるのだろう 作家の好みはこだわりに繋がる モチーフに対して考えていることを聞くのは、絵画で表現しようとした作品のその奥にある理想の部分を鑑賞しているようで、フィルターなしの強い輝きを裸眼で見ているという感じがする。