「パンドラの匣」の感想
パンドラの匣
パンドラのはこ
初出:「河北新報」河北新報社、1945(昭和20)年10月22日~1946(昭和21)年1月7日

太宰治

分量:約223
書き出し:作者の言葉この小説は、「健康道場」と称する或《あ》る療養所で病いと闘っている二十歳の男の子から、その親友に宛《あ》てた手紙の形式になっている。手紙の形式の小説は、これまでの新聞小説には前例が少かったのではなかろうかと思われる。だから、読者も、はじめの四、五回は少し勝手が違ってまごつくかも知れないが、しかし、手紙の形式はまた、現実感が濃いので、昔から外国に於《お》いても、日本に於いても多くの作者に依...
更新日: 2025/04/08
a180d2bd45afさんの感想

最後の鉤括弧の中のセリフ、沁みすぎるだろ

更新日: 2022/03/20
19双之川喜41さんの感想

 広く内外に 言わば  療養所文学のようなものは ないとは言えない 。 敗戦を背景に 安堵感(あんどかん)が 先行しているので 軽い仕立てでも 余計に 先の見えない 深刻さが きわだつと感じた。

更新日: 2021/03/04
001deb638f0eさんの感想

新しい男か。自分も新しい者になりたい。 これもまた修行みたいな表現あったかな?この考え方に救われる。失敗を恥ずかしく感じるのはいいが、そこから学ぶことで、また一つ修行とできるし、新しい者に生まれ変われる。懸命に生きた向こうにかるみがあるのかな。 太宰って人間のドロドロしたところというか、根暗な話を書くのが好きなのかと思ってたけど、コメディもあるんだね。森見が影響を受けているのに頷けるかも。

更新日: 2019/06/12
5e9c47c11b5fさんの感想

意味不明。先生の作品なので読んでみたけど。

更新日: 2018/03/07
64d7fbf5ad62さんの感想

戦後の若者の考え方というものが的確で多彩な表現を持って語られており、新鮮に感ぜられた。

更新日: 2016/08/02
f7e9e484dfe6さんの感想

久し振りに爽やかな読後感を得ました。

更新日: 2016/07/10
麦の海さんの感想

これまで読んだ本のなかでも一番といって良いくらい面白い作品でした。 太宰先生の作品を読むたびに思うことは、そこに時代の壁が存在しないということ。だからこそこの人の作品は今でも多くの人に影響を与えているのでしょう。 夏になるたびに読み返していきたい、私にとって大切な作品になりました。

更新日: 2015/12/27
奥津棄戸明さんの感想

執筆された期間というのが、敗戦という大きな変化が日本社会の屋台骨を揺るがした時期である訳だ。その中で太宰が望んだ日本人の方向性というものが、主人公がしきりに新しい男と述べて希求している姿であったり、同室にいる大詩人の自由思想についての言葉であった訳だ。またその中で『新しい男』と大上段に構えながらも、看護師と他の患者とのやり取りに嫉妬しながら、強がりを言ったり、医院長と結婚する看護師に動揺したりするような弱さを見せるなど、一種の滑稽味みたいなものもありで面白かった。

更新日: 2015/07/02
めいこさんの感想

私も「新しい男」になりたい。もしくは、ひばりとその友人に思われる程に清廉潔白な竹さんになりたい。そう思った。 とりわけ、中盤のつくし殿の手紙が一番、心に迫ってきた。

更新日: 2015/05/12
さんの感想

文が手紙の形式で戸惑いましたが、内容は面白く、楽しめました。