「故郷」の感想
故郷
こきょう

太宰治

分量:約28
書き出し:昨年の夏、私は十年|振《ぶ》りで故郷を見た。その時の事を、ことしの秋四十一枚の短篇にまとめ、「帰去来」という題を附けて、或る季刊冊子の編輯部《へんしゅうぶ》に送った。その直後の事である。れいの、北さんと中畑さんとが、そろって三鷹の陋屋《ろうおく》へ訪ねて来られた。そうして、故郷の母が重態だという事を言って聞かせた。五、六年のうちには、このような知らせを必ず耳にするであろうと、内心、予期していた事で...
更新日: 2016/08/14
芦屋のまーちゃんさんの感想

親の死を見届けるために故郷に帰るという経験は未だ自分にはない。 盆休みで横浜には帰っているが未だ生家には顔を出していない。 芦屋からすれば、目と鼻の先にある親の家が遠いのだ。年老いた母と兄がいる。母は年のせいで流石にボケてきた。息子の帰りなど期待しなくなった。 太宰の母はどうだったのだろうか? 今でこそ古典的文豪になっている太宰を全く等閑に付していたのか?