芸術に 功利を求めるのは 病弱者であると 正直に 太宰は 言ってのけるけど これは鉄則か 原則か を 吟味する必要は あると思われる。 溺れる者は 藁をも掴む と言い 藁の矜持も また否定できない。 実は 太宰は 強者の理論を 弱者に押し付けているのではないか。
「嘘つき」は小説家の始まりである。 従って、小説家は泥棒である。 読者の心を盗む。読者の悩みを騙す。 それなのに、この作家先生は「正直」ノオト、などとクダラナイ題名を付けて、平気で「嘘」を言う。自分の妄想癖を正直者と錯覚し、精神障害をやっちまった。 傑作を書いていない?だと! 危ない、危ない! 騙されるところだった。 クレタ人は嘘つきだ、とクレタ人が言っているようなものだ!