「芸術ぎらい」の感想
芸術ぎらい
げいじゅつぎらい
初出:「映画評論 第一巻第四号」1944(昭和19)年4月1日

太宰治

分量:約7
書き出し:魯迅の随筆に、「以前、私は情熱を傾けて支那《しな》の社会を攻撃した文章を書いた事がありましたけれども、それも、実は、やっぱりつまらないものでした。支那の社会は、私がそんなに躍起《やっき》となって攻撃している事を、ちっとも知りやしなかったのです。ばかばかしい。」というような文章があって、私はそれを読んでひとりで声を出して笑ってしまった事があるけれども、私が映画に就《つ》いて語る場合も、少しそれと似た...
更新日: 2022/02/23
74bedfe6b349さんの感想

素晴らしかった。まさに目の前が開けたよう。芸術的等と意識してはいけない、他人でなく自分が思ったものを正確にそのままムキになって書く。そのとおりだと思う。いかに憧れた文豪を真似しようとしていたか、それが芸術だと思っていたことか。愚かだ。 太宰先生(先生は弟子など取った覚えないと言うだろうが)に深く感謝。