「みみずのたはこと」の感想
みみずのたはこと
みみずのたわこと

徳冨健次郎

分量:約838
書き出し:恒春園南面故人に一儂《わし》の村住居《むらずまい》も、満六年になった。暦《こよみ》の齢《とし》は四十五、鏡を見ると頭髪《かみ》や満面の熊毛に白いのがふえたには今更《いまさら》の様に驚く。元来田舎者のぼんやり者だが、近来ます/\杢兵衛《もくべえ》太五作式になったことを自覚する。先日上野を歩いて居たら、車夫《くるまや》が御案内しましょうか、と来た。銀座日本橋あたりで買物すると、田舎者扱いされて毎々腹を...
更新日: 2022/03/18
19双之川喜41さんの感想

 京王電鐵が 敷かれるというので 四十銭で買った土地が 二円になったと言う。 芦花公園駅の 南側のあたりのことである。 トルストイにかぶれて 元祖 田舎の生活を 始めてしまう。 この実行力に 脱帽する。 今も 跡地は 公園として 人々に 緑陰を 供している。