「支那の書目に就いて」の感想
支那の書目に就いて
しなのしょもくについて
初出:大阪府立圖書館に於て圖書館協會大會講演、1913(大正2)年

内藤湖南

分量:約42
書き出し:今日は支那の書目に就いて申上げるのでありますが、第一に申上げたいのは、支那の書目の分類の仕方の變遷でございます。それから其の前に一寸支那の書目といふものは、いつ頃から出來たかといふことを申上げて置きたいと思ひますが、これはもう圖書館の事に御關係の方は、どなたも御承知のことでありまして、現存して居る目録では漢書の藝文志が一番古いといふことになつて居ります。これはいつ頃出來たかと申しますと、漢書の出來...
更新日: 2016/12/14
b9ef941530ccさんの感想

内藤湖南のシナ目録学は、古代の方が良くできていて、後代はだらしなくなっている。漢書藝文誌は書評も良くできている。劉向・劉鈞の七藝などは良くできた目録である。隋書経術誌になると単なる目録だけになる。旧唐書の藝文誌は開元時代の現存した書の目録であるので価値あるが、新唐書の藝文誌になると、目録だけになるで、実物の確認もない。宋代以降は伝聞だけの目録にもなり、だらしない。明朝ほ駄目。清代の四庫全書総目録はよい。