スティーブンソンの南の島での毎日、やっと自分らしく生きられた盧だろう。ただ、どこにおいても争いはある。哀しいね。でも、満足な一生であったろう。
中島敦の光と風と夢は、南国タヒチにいた白人の日記録を描いたもの。中島敦らしくない平々凡々は小説。
「宝島」の 作者である ステイーブンソンの 転地療法が 下敷きらしい。 芥川賞の候補であり 受賞は逃したという。 私は 中島 の作品 は 好きなので 期待が大きすぎた のかもしれない。 サモアの旅行の 下読みとしては 良いと 感じた。
中島敦が好きで読んだがいつの間にか、スティーブンソンに魅せられた。 下敷きは自伝なのかな。もちろん、人気作家なのだから評伝はあるだろうが、まあよく書いたものだと、これは中島敦の剛腕に驚嘆。 それにしても、スティーブンソンの天才と病弱短命は中島敦に通じているのを、本人も十分に意識していると言うか、それが動機でこの作品が生まれたのだと思う。そして、スティーブンソンの精神性の高さや一見破天荒な生きざまや行動力、なによりも、作品に大いに敬意をはらっているのが嬉しいような憐れなような。「あなたも負けてないよ」と言いたくなった。