「遺言文学」の感想
遺言文学
ゆいごんぶんがく

葉山嘉樹

分量:約9
書き出し:無名作家Nの情熱(上)プロレタリア作家が、現在、どんなに困難な道を歩いてゐるか、といふ事は、クド/\と述べ立てる必要の無い事であらう。それにしても、私は、今、一つの話をしないではをれない。私たちの友人のNは、無名作家である。Aといふ批評家が紹介して、私たちのグループに入つたのだつた。このNは、もう三十を越してゐるのであるが、体が小さくて細くて、けいれんの発作があつて、その上、視力が、常人の三分の一...
更新日: 2017/02/25
芦屋のまーちゃんさんの感想

プロレタリア文学を遺言文学と称している。 ネガティブ文学、被害者意識文学の方が的を得ている。 社会的弱者は自らが弱者と思うことで初めて弱者となる。 肉体労働者を外から客観的に観察して文章化するのはインテリゲンティアの成せる業だ!多くの盲目的労働者達と一線を画す偽善的傍観者こそがプロレタリア文学者なのだ! だまされてはならぬ。