天上天下唯我独尊で生きるべし
昔 「兵隊の位でいうと」が 口癖の人がいた。 親鼠は 一番偉いのは誰か 聞いて回る。 太陽▫雲▫風▫壁▫最後は、振り出しに、戻り、鼠となる。 「青い鳥」に ヒントを得たようにも 思われる。
幼稚園のお遊戯会で演じた思い出の作品。ネズミの父親が娘の婿に相応しいものを尋ねて巡っていくお話。お天道様から始まり雲、風、壁、ネズミへと戻ってしまう滑稽話。アニメの日本昔話では更にアレンジが加わり他の動物や水などが入っていたように思う。幼稚園のお遊戯会では、もも組の30人をどうにか全員出すために、父親を5人で持ち回り、婿候補を無理やり増加していた覚えがある。幼い時の記憶なのにやたらと印象に深いのは私の役が歯ブラシだったからだ。歯ブラシはを磨いてキレイにするから歯よりエラいそうだ。小さくも賢しい私は演じながら疑問に思った。歯ブラシは歯ありきじゃないか? この疑問は私以外の賢い数名には賛同を得たが、数の力でもみ消された。そんな事よりもっと疑問だったのは歯ブラシよりもエラいものが手という結論だった事だ。手がなきゃ動けないという子どもの理論。根本的に違うというと数の暴力団で意見を握りつぶされた。お前は文句ばっかで意見がないと先生に言われたのだ。ああ私の人生は悲しくもここで決まっていたのかもしれない。なんだか私以外はそういう奴で、ふてくされた演技をして、嗤われる。幼稚園から決まっていたのだと子供に読みながら思い返す。冬の夜。
『長い名』もそうですけど、楠山正雄さんの話は読みやすくて、分かりやすいです。昔話だからですかね笑 しかし、『ネズミの嫁入り』はすてきな作品でした。誰もがこの世で偉いという発想はなかなかできませんよね。
子供向けなかんじだった 短くて読みやすくかわいい話だった