「酒ぎらい」の感想
酒ぎらい
さけぎらい
初出:「知性 第三巻第三号」1940(昭和15)年3月1日

太宰治

分量:約15
書き出し:二日つづけて酒を呑んだのである。おとといの晩と、きのうと、二日つづけて酒を呑んで、けさは仕事しなければならぬので早く起きて、台所へ顔を洗いに行き、ふと見ると、一升瓶が四本からになっている。二日で四升呑んだわけである。勿論《もちろん》、私ひとりで四升呑みほしたわけでは無い。おとといの晩はめずらしいお客が三人、この三鷹《みたか》の陋屋《ろうおく》にやって来ることになっていたので、私は、その二三日まえか...
更新日: 2025/05/22
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  酒を 飲まないで 済むなら それに 越したことは 無い。書き手は 文章を 綴る 仕込み 材料の つもり だという。 説得力を 欠く 言い分が あるけれど 誰も 真に うけない。かくして 時代は 変わり 酒精童子は 絶滅危惧種と 成り果てた。身体を 張って 酒精 収入を 国に 貢ぐ のであるから その 勇気と 愛国心は 顕彰に 値する かもしれない。

更新日: 2021/07/22
bc43847ac151さんの感想

お酒が好きだけど、家には置いておけないという太宰治と友人のエピソードが何とも可愛らしくて面白かった。

更新日: 2021/01/03
19双之川喜41さんの感想

 饅頭怖いと同じで 家中の置き酒は 腹に容れてしまわないと赦せない。 不調法者には解らんような 独自の屁理屈で 目につく酒を征伐する。 お陰で 創作の種が見つかるので 良しとすべきか。 其処らの ただの 酒精依存症に 落ちぶれなくて 良かったかもしれないと感じた。

更新日: 2016/05/28
芦屋のまーちゃんさんの感想

家では酒を一滴も呑まないという飲兵衛も多い。妻がゲコであったり、子供が小さかったり、そもそも家は酔っ払って帰って寝るだけの場所であったり、理由はいろいろあるが、少なからず酒飲みに罪悪感を抱くことであろう。後ろめたさがあるのだ。酒飲みはついつい記憶を無くす。これがいけない!タテマエで何とか人間関係を構築してきたのが、酒のお陰様で一瞬でホンネ爆弾を投下してしまう。戦後の焼け野原の如く私の周りには誰もいなくなるのだ。 酒を呑む相手は自分と同様に記憶を無くす性質を備えている必要がある。 互いに幸福者だ!!!