「貧乏物語」の感想
貧乏物語
びんぼうものがたり

河上肇

分量:約277
書き出し:序この物語は、最初余が、大正五年九月十一日より同年十二月二十六日にわたり、断続して大阪《おおさか》朝日新聞に載せてもらったそのままのものである。今これを一冊子にまとめて公にせんとするに当たり、余は幾度かこれが訂正増補を企てたれども、筆を入るれば入るるほど統一が破れて襤褸《ぼろ》が出る感じがするので、一二文字の末を改めたほかは、いったん加筆した部分もすべて取り消して、ただ各項の下へ掲載された新聞紙の...
更新日: 2019/10/26
19双之川喜41さんの感想

 半世紀以上前に 薦められたが 未だに よんでなかった。 必需品作りの 手抜きが貧乏の原因になるなんて 真面目に立論するのが かなり可笑しい。 競って貧乏するのが共産主義と 冗談を言った人がいたけど ほぼ 正しいかも知れないと 思ってしまった。

更新日: 2019/05/12
ハルチロさんの感想

経済を学問として学ばなかった愚生は、本作品の著者を社会主義者としての認識しか持っていませんでした。本作品を拝読し、著者の語る社会主義、社会政策は、正に“経世済民ーー経済ーー”を著していると感じました。現代社会の抱える“格差”の問題も、著者が本作品で著した“社会政策”によって、解決の糸口となるように感じました。 この作品は、「経済」を考えるに当たり、一読すべき作品でしょう。