「小説総論」の感想
小説総論
しょうせつそうろん

二葉亭四迷

分量:約9
書き出し:人物の善悪を定めんには我に極美(アイデアル)なかるべからず。小説の是非を評せんには我に定義なかる可らず。されば今書生気質の批評をせんにも予め主人の小説本義を御風聴して置かねばならず。本義などという者は到底面白きものならねば読むお方にも退屈なれば書く主人にも迷惑千万、結句ない方がましかも知らねど、是も事の順序なれば全く省く訳にもゆかず。因て成るべく端折って記せば暫時の御辛抱を願うになん。凡そ形(フホ...
更新日: 2021/06/29
19双之川喜41さんの感想

 四迷は 「形」を表現することで「意」を直接に表現すべきものと言う。 勧善懲悪を評して 勧懲(浣腸)は 痔持の治療ではないと わけのわからない 断罪をする。 研究者でもないと 有難みは 解りにくいかもしれないと感じた。

更新日: 2017/03/14
b9ef941530ccさんの感想

二葉亭四迷の小説総論は、文体は旧態依然の文語調で、近代口語体小説の書き方ろろんずるより、こうあるべし、こうあるべき調にしゅうししており、文字の読み書きが出来るようになった、明治維新以後の民衆に小説を読んで楽しんでもらおうと言う観点が欠落しているように伺える。二葉亭四迷は未だ未だ中途半端は小説家である 。