「浮雲」の感想
浮雲
うきぐも

二葉亭四迷

分量:約357
書き出し:浮雲はしがき薔薇《ばら》の花は頭《かしら》に咲て活人は絵となる世の中独り文章|而已《のみ》は黴《かび》の生えた陳奮翰《ちんぷんかん》の四角張りたるに頬返《ほおがえ》しを附けかね又は舌足らずの物言《ものいい》を学びて口に涎《よだれ》を流すは拙《つたな》しこれはどうでも言文|一途《いっと》の事だと思立ては矢も楯《たて》もなく文明の風改良の熱一度に寄せ来るどさくさ紛れお先|真闇《まっくら》三宝荒神《さん...
更新日: 2020/03/10
18347c8a41bfさんの感想

大変インスピレーションを受けました。 坪内逍遙の『当世書生気質』に対抗して書かれたらしいですが、なんだか納得してしまいました。 最初の方は戯作的な文体で、物語の手綱をあっちへやりこっちへやりといった感じの、大変特徴的な語りでしたが、中盤以降、登場人物たちの感情がもつれあい過熱するにつれ、いつしか絵物語を離れ、人間の心理に立ち入っていたことを知りました。 特に繰り返される、臆病な腰を上げて階段をおり、少し立ち回って、あっという間にくよくよして、萎んでしまい二階へ退散する文三の描写は見事です。 また読んでみようと思いました。 評価は5にしようかと思いましたが、私も臆病な腹を変に刺激されて迷っているうちに4に落ち着いてしまいました。

更新日: 2019/12/14
hornrenyさんの感想

表現が複雑で読みにくいですが、ゆっくりと考えながら読んでいけば、かなり巧みなものだと思えてきます。内容も深みがあり面白かったです

更新日: 2019/12/12
86907b788e63さんの感想

初めての言文一致の小説と言うことで読んでみたが、言葉遣いはけっこう難しい。内容は、何かストーカー男の話しのように思えるのだが…。

更新日: 2019/10/29
19双之川喜41さんの感想

 造語を 多用し 独自のルビを振る。 読み手の資質のせいだ と言われれば 引き下がるしかないけど 少しは サービス精神が あったら 助かるのにと 思ってしまうのは いけないことでしょうかと感じた。

更新日: 2017/03/10
b9ef941530ccさんの感想

二葉亭四迷の浮雲は、口語体と言っても江戸弁天、べらんめえの世界と昔の講釈師調の話し方の文体、未だ確立されていないが、現代口語文に近い文体と様々な中途半端な文体とも言える。話の内容はお勢と文三の恋愛ものか、はにかみそうとまでは言わぬが、恋愛、結婚が成就するわけでもなしい。最後は突然終わっているみたいで、何を描きたかったのか不明。

更新日: 2016/09/08
54d345882895さんの感想

今でも通ずるところがあり笑いながら読んだ