「痴日」の感想
痴日
ちじつ
初出:「經濟往來」1935(昭和10)年2月号

牧野信一

分量:約36
書き出し:一頭の惡いときには、むしろ極めて難解な文字ばかりが羅列された古典的な哲學書の上に眼を曝すに如くはない——隱岐はいつも左う胸一杯に力んで、決して自分の部屋から外へ現れなかつた。活字の細いレクラム本に吸ひつくやうに覆ひ被さつたまゝ、終日机から離れなかつた。だが、やがて運ばれる晩飯を下宿人のやうにひとりでぼそ/\としたゝめてから、何か吻つとしてラムプを眺める時分になると、急にあたりが寒々として來て、暖い...
更新日: 2019/10/30
19双之川喜41さんの感想

 妻の従妹が  全裸で 毛皮を 着たりして 何かと挑発してくるのが  今や  ささやかな  生きがいのようなことになってしまい  心ときめかせるけど  創作活動の進行は  はかばかしくなく 妻は 苛立つ。