「可哀相な姉」の感想
可哀相な姉
かわいそうなあね
初出:「新青年」1927(昭和2)年10月

渡辺温

分量:約20
書き出し:1すたれた場末の、たった一間しかない狭い家に、私と姉とは住んでいた。ほかに誰もいなかった。私は姉と二人きりで、何年か前に、青い穏やかな海峡を渡って、この街へ来たのであった。そして姉が働いて私を育ててくれた。姉は、断っておくが、ほんとうの私の姉ではない。姉の母は、私の従姉である。私の父は姪に姉を生ませた。しかも姉は生まれ落ちてみると唖娘であった。だが、もう私達の父も、姉の母も、私の母もみんな死んでし...
更新日: 2025/05/26
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  人を 可哀相と 思う気持ちには なにかしら 優越的な 心情が 背後に 秘められている ことが ほぼ 大勢と 思われる。ところが 弟さんは 姉に 寄食(色)して おりながら 人並みの 憐れみを 持ち合わせている。この 倒錯した ややこしい 気持ちから 抜けだし 突破を 図ろうとした のは どちらなのか。沈思黙考は あるべき ほうには なかったのは 痛い。

更新日: 2023/07/26
adcc46fad428さんの感想

渦巻く洋画のような風景、グワァッと眼前に差し迫る緊迫感、吐きそうな予感がする胸の内が最高だ

更新日: 2023/04/01
あまねねねさんの感想

弟薄情だなーと思ったけど、 知識が無く会話もままならず、 成長を拒み、昔の姿に縋り続けている姉といると何もかも制限されてしまうから疲れる気持ちもわかるなぁと思ったりした。それにしても可哀想。

更新日: 2021/10/14
ded8fef4be92さんの感想

可哀相な姉を語った寓話的な作品。もう感想は可哀相としか言えないけど。

更新日: 2021/10/10
阿波のケンさん36さんの感想

唖の姉(父がめいに生ませた娘)が体を売って弟を育てると言う可哀相な話だが悲壮感はない。場所は分からないがフランスの匂いがする。

更新日: 2020/01/25
f26981eb6040さんの感想

胸糞悪い。けど、成長は愛してくれた人を喰う罪の上に成り立つこともまた真実ってことかな。

更新日: 2019/11/06
19双之川喜41さんの感想

 可哀想なわけ。①生まれつき言葉が不自由。②一番古い仕事をしている。③その為 深刻な重い病気にかかる。④父が 姪に産ませたのが、姉。⑤弟を養う。彼は 姉を食って生きているようなものと 思っている。 その上 遥かに凄いことが おきてしまう。壮絶。

更新日: 2017/09/17
879770cc717dさんの感想

怖すぎる話… 面白かったけど後味悪い 解説が読みたい

更新日: 2017/08/31
83aba450e865さんの感想

恐ろしい弟

更新日: 2017/07/03
347f6c83a3b5さんの感想

濃密に仕上げられた暗く光る短編小説。 深く心に突き刺さる。

更新日: 2017/05/29
456e94a2268cさんの感想

夢野久作の作品中で賛美されていたので、読みました。限りなく暗く、愛憎の交錯した悲劇。印象にのこる作品。

更新日: 2016/01/10
a1b8f11c1464さんの感想

アゴタ、クリストフの小説のようなダークさが現代風です。

更新日: 2016/01/04
6065ed297f02さんの感想

おもしろかった。

更新日: 2015/12/07
e68a7ae4d47aさんの感想

実際にはどうなのかはわからないが、少年が大人になる、自立の物語と私は取った。大人になるためには、親から離れること、親の支配から開放されることが必要であって、主人公にとってはあれが大人になるための唯一の方法だったのだろう。

更新日: 2015/12/02
a5ac6a3c331fさんの感想

暗く陰湿な感じもあるが 不思議と爽快感もある。 さりげない姉の動作が 後に重大な結末を招いてしまう。 おそろしい話です。

更新日: 2015/12/01
709e7163fe86さんの感想

引き込まれた。読んでて、どうなるのか気になった。でも、姉、可哀想すぎだろ。

更新日: 2015/08/23
81a8e22c160dさんの感想

オモシロイ。ダークなカンジが好き。

更新日: 2015/08/22
本を読む人さんの感想

題名のとおり、可哀想な姉でした。 後気味悪い結末がよかったです。

更新日: 2015/07/31
c394d86ce4bcさんの感想

短時間でサクッと読めたのが良かったです。

更新日: 2015/07/27
兎に角さんの感想

確かに、「可哀想で悲しい」お話です。姉と弟のどちらが本当に「可哀想で悲しい」かはどちらの目線でこの作品を読み解くかで異なります。 ただ、読み終わった余韻が何とも言えない不穏な雰囲気となることは否定できません。