カミングアウトする人がいる一方、カミングアウトしたくない人だって沢山いる。障害を持ったそんな普通の人のガラス細工のような心を綴ったお話しです。
暗い。元祖メンヘラ。でも、這い上がれない思考の時、こんな風に世界を見ている気がした。
「三十三の死」というタイトルだが、主人公の生きたいという気持ちを随所に感じた。生きることへの苦しみを感じながらも、その中でもなんとか生きる意味を見つけたいと思っている、そんな気がしてならない。
旧字体が哀しみを増させた。お葉が現代に生きて現代のかな遣いなら、ここまで、哀しみを感じなかったと思う。