薩摩の男はやっせんぼな癖に我が強くてあまり人に相談せずに実行しようとし、また言い出したら聞かない癖もあり……有島氏のお父上も、やはり薩摩の血が流れてるなぁと思えた。お母上はなかなか独特な方で、気難しい感じが伝わってきたが、精神修養し、安定されたのは本当によかったと思う。不満は多々あったようだが、御両親をとてもよく慕っておられたように思えた。
有島の父親は 秘めたる情熱を持った人であり 母親は 病的な虚言癖をもて余すようなところが あったらしい。 芥川にしても 宿命的な血の呪いを 創作に昇華させることにより 世に出た。 世上 言われるように 狂気と正気は 紙一重なのかもしれない。 共に、自死したことは 何やら暗示的ではある。