「不可説」の感想
不可説
ふかせつ
初出:「昴 四ノ五」1912(明治45)年5月1日

森鴎外

分量:約14
書き出し:愛する友よ。此手紙が君の手に届いた時には、僕はもう此世にゐないだらう。此手紙の這入つた封筒が封ぜられて、僕の忠実な家隷《けらい》フランソアが「すぐに出せ」と云ふ命令と共に、それを受け取るや否や、今物を書いてゐる此机の引出しから、僕は拳銃を取り出して、それを手に持つて長椅子の上に横になるだらう。後《のち》に僕の死んでゐるのが、そこで見出されるだらう。長椅子に掛けてある近東製の氈《かも》を、流れ出る僕...
更新日: 2025/05/03
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  題名の 意は 説明が できない との 意味で あろうか。自死の 直前に 友人に 遺書を 届けさせる。まったく 死因が ないのに 死を 選ぶ。縷々 説明されれば されるほど そんな わけは あるはずは ないと 読み手には 疑惑の 念が 沸き 起こる。書き手の 創作の 意図は 那辺に あるのか 躍起になって 探り回る けど 簡単に 合点する わけもない。苛々させる のが ねらいなら うまく いったと ほくそえんで いるのは 書き手か。ほかに 類を 見ない 独特な 文章と 感じた。