有島武郎
そうなんだよな! こういうことはよくあることなんだ。 みんながみんな、ある事件をきっかけに、ゴロっと敵側になってしまうんだ。野次馬、傍観者、評論家、第三者、高みの見物者、などなど登場人物は多数なれど罪人たる主人公は独り、孤独だ! 同情する者も、遠目ではいるが、身代わりには決してならない。 面倒なことには関わりあいたくないのだ! 孤独な罪人と大多数の卑怯者達でこの世は動いている。