「人間レコード」の感想
人間レコード
にんげんレコード

夢野久作

分量:約27
書き出し:昭和×年の十月三日午後六時半。玄海洋《げんかいなだ》の颱風雲《たいふうぐも》を帯びた曇天がもうトップリと暮れていた。下関の桟橋へ着いた七千|噸《トン》級の関釜《かんぷ》連絡船、楽浪丸《らくろうまる》の一等船室から一人の見窄《みすぼ》らしい西洋人がヒョロヒョロと出て来た。背丈が日本人よりも低い貧弱な老人で、何の病気かわからないが骨と皮ばかりに瘠せ衰えている。綺麗に剃り上げた頬の皺は、濡れた紙のように...
更新日: 2022/12/28
b8777f6c9c1eさんの感想

夢野久作の主観も交じっているのか。ソ連やその運動家に対してかなりの不信と不快を抱いているようだ。だが後年の結果を見ると先を見抜いていたとも言えるし、人間レコードという発想もSFでもあり、彼らだったらやりかねないと思っているぐらいだったのかな。

更新日: 2016/05/19
雑食道民さんの感想

面白いか面白くないかというより、夢野久作はとことんひねくれてるなと。 でないと思い付かないでしょう。タイトルはもっと間接的の方がよかった気もする