「謡曲黒白談」の感想
謡曲黒白談
ようきょくこくびゃくだん

夢野久作

分量:約12
書き出し:謡曲嫌いの事世の中には謡曲嫌いと称する人が大層多くて、到る処謡曲の攻撃を為《し》て廻わって、甚だしきに到っては謡曲亡国論なぞを唱える人がある。それ程でなくとも、謡曲が始まるとすぐにお尻をモジモジさせて、やがて妙な用事を思い出して御免を蒙《こうむ》る程度の人に到っては、浜の真砂《まさご》の類限りなく、殆ど十中九人はそうだと云っても差し支えはあるまいと思う。現に自分もこれを幾度となく、しかも深刻に経験...
更新日: 2019/08/21
19双之川喜41さんの感想

 久作は  臥せっている祖母から 謡曲 を 聞かせてくれと所望され  喜び勇んで「富士太鼓」を 謡ったところ  再度 リクエストされた。 訝(いぶか)りながらも 再び かたる。 都合3回 演じて  祖母が深刻な認知症であることに気がつく。 「落語の寝床」 を彷彿とさせる。 本当に 面白いと感じた。