描かれている妻の心の揺れは、作者の生い立ちなどを顧みれば解るような気がしますが、単にこの小説だけからそれを読み取るのは難しいというか、無理なのではないでしょうか。私小説なんだと思って読めば別ですが。
平凡な 親子3人の どこにでもある ありふれた 夕食の光景が 広がりと 深みのある 筆致で 描かれる。起承転結や 落ちがないと 満足できない 向きには おすすめできないけど もし 早逝しなければ 大きな賞を 取れたような才能が 感じられた。
切なき若きご夫婦の物語で、たった夜食を食べるシーンのみ。それなのにこの切なさと健気さ、いや、健気なぶん、せつない感じ。
よく内容が理解できなかった。
一枚の絵だな。語彙という絵の具で彩られた。