「晩餐」の感想
晩餐
ばんさん
初出:「文章倶楽部」大正6年2月号

素木しづ

分量:約9
書き出し:いつか暗くなった戸の外に、激しい雨風の音がする、嵐だ。親子は、狭い部屋の壁際にぶらさがった、暗い電燈の下の卓《テーブル》に集まって、今夜食をしようとしてゐた。まだ本当に父も母も若かった。そして子供は漸く卓につかまって、立ってる事が出来る程の、くり/\と肥ってる女の子だった。男も女も、その顔にはまだ少しの皺もよってなかった。しかし男の濃い眉毛の陰のくぼんだ優しさうな瞳には、だるさうな疲れの色が見えて...
更新日: 2022/05/25
らっきーさんの感想

描かれている妻の心の揺れは、作者の生い立ちなどを顧みれば解るような気がしますが、単にこの小説だけからそれを読み取るのは難しいというか、無理なのではないでしょうか。私小説なんだと思って読めば別ですが。

更新日: 2020/08/08
19双之川喜41さんの感想

 平凡な 親子3人の どこにでもある ありふれた 夕食の光景が 広がりと 深みのある 筆致で 描かれる。起承転結や 落ちがないと 満足できない 向きには おすすめできないけど もし 早逝しなければ 大きな賞を 取れたような才能が 感じられた。

更新日: 2020/04/09
245f21dfaaeaさんの感想

切なき若きご夫婦の物語で、たった夜食を食べるシーンのみ。それなのにこの切なさと健気さ、いや、健気なぶん、せつない感じ。

更新日: 2016/05/26
80c236001b1eさんの感想

よく内容が理解できなかった。

更新日: 2015/12/22
b6226aa70d42さんの感想

一枚の絵だな。語彙という絵の具で彩られた。