翻案ものです。 題名は、むしろ 「菊花の精」とでもしたほうが おさまりが良いかもしれません。 太宰の 軽妙な語り口を 楽しみながらも 引っくり返されます。
主人公が鬱陶しい。しかし、人間欲望に忠実に生きればあんなものか。彼にはぜひ、中島敦の山月記を読んでもらいたい。 兄弟は何だったのだろうか?姉は蝶、弟は菊。酒を飲んで枯れた?姉は蝶と人を行き来したではないか。馬はどのように調達したのか。疑問は尽きない。だが、このような考察も主人公と同じく無粋な行為なのかもな。
太宰治の面白い文章の1つです。一読あれ。