「春昼」の感想
春昼
しゅんちゅう 
初出:「新小説」1906(明治39)年11月

泉鏡花

分量:約115
書き出し:一「お爺《じい》さん、お爺さん。」「はあ、私《わし》けえ。」と、一言《ひとこと》で直《す》ぐ応じたのも、四辺《あたり》が静かで他《た》には誰もいなかった所為《せい》であろう。そうでないと、その皺《しわ》だらけな額《ひたい》に、顱巻《はちまき》を緩《ゆる》くしたのに、ほかほかと春の日がさして、とろりと酔ったような顔色《がんしょく》で、長閑《のど》かに鍬《くわ》を使う様子が——あのまたその下の柔《やわ...
更新日: 2017/08/06
3be6efe170a2さんの感想

ここで終われば人伝に聞いた不思議恋愛譚。のどかな明るさが不思議譚の妖しさを際立たせる。