「指」の感想
指
ゆび
初出:「文学時代」1929(昭和4)年6月号
佐左木俊郎
分量:約6分
書き出し:
一彼女は銀座裏で一匹のすっぽんを買った。彼女のそれを大型の鰐《わに》皮製のオペラ・バッグに落とし込んで、銀座のペーヴメントに出た。宵の銀座は賑《にぎわ》っていた。彼女は人の肩を押し分けるようにしながら、尾張町の停留所の方へ歩いた。店を開きかけた露店商人が客を集めようとあせっている。赤、青、薄紫の燈光が揺れる。足音が乱れる。「もしもし!奥さん。」彼女は誰かに呼びかけられたような気がして立ち止まった。...
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更新日: 2024/04/09
時間旅行者さんの感想
これは怖いな… 瀟洒なハンドバッグに生きた すっぽんを入れる女 この女の動機、思考と行動がぶっとんでいて怖い
更新日: 2020/03/06
89e606466ae1さんの感想
シンプルだけど面白い話。 最後の数行があるなしで余韻が違ったかもね。
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