「イズムの功過」の感想
イズムの功過
イズムのこうか

夏目漱石

分量:約5
書き出し:大抵のイズムとか主義とかいうものは無数の事実を几帳面《きちょうめん》な男が束《たば》にして頭の抽出《ひきだし》へ入れやすいように拵《こしら》えてくれたものである。一纏《ひとまと》めにきちりと片付いている代りには、出すのが臆劫《おっくう》になったり、解《ほど》くのに手数がかかったりするので、いざという場合には間に合わない事が多い。大抵のイズムはこの点において、実生活上の行為を直接に支配するために作ら...
更新日: 2019/10/24
19双之川喜41さんの感想

 漱石は 主義というものは 束ねる▫函にいれるという意味で 効用はないわけではないとする。 自然主義を 大上段に振りかぶって 立ち向かうのではなく 一部分を固く把持し 主義を認めるに至らせるのが得策という。