ロプ・ノールその他
ロプ・ノールそのた
初出:「唯物論研究」1932(昭和7)年12月分量:約7分
書き出し:東トルキスタン東部の流砂の中に大きな湖水ロプ・ノールのあることは二千年昔のシナ人にはすでに知られていて、そのだいたいの形や位置を示す地図ができていたそうである。西暦一七三三年に二人のヨーロッパ人が独立に別々にその地方の地図をシナから持ち帰った。ところがマルコポロは一二七三年にこの湖のすぐ南の砂漠《さばく》を通ったはずであるのに湖の事はなんとも言っていないのがおかしい。一七六〇年にシナ政府は三人のジ...